前回の稿を書き終えた時、フト頭をかすめたコトがあり、さがしましたら、ありま
した。
句集「小さな一茶たち」(グラフ社・'98、11月)です。
「全国小・中学生俳句大会の二十五年」という副題のついたこの御本は、東京の足
立区にある炎天寺(えんてんじ)さんが、昭和38年から行い続けてこられ、楠本憲
吉氏が選者として運用してこられたその大会の秀句が集められたものです。最初はた
った300句ほどの参加であったものが、25年続けられた結果、この本の撰せられた
1998年では16万5千句の、日本のみならず、世界各国在留の小・中学生の作品も集
めて居られます。その中からの秀句です。
前回、取り上げさせていただいた恩田君もすごいですが、なんと、たくさんの恩田
君がいたことか。改めて今子供たちの心の琴線の素晴らしさを、思い知らされます。
前口上は、このくらいにして、先ずは御紹介、御紹介。(( )内は、制作年;1900
年代です。)
わたしよりたかいすすきをおってとる (52)
福井県 一乗幼稚園
いよ みどり
いちょう散るときはダンスのまねをする (59)
福島県 城西小四年
根本 由紀子
森の中私も秋の一部分 (56)
三重県 上野西小六年
福森 里枝
秋の灯に縄文土器の土の色 (62)
愛知県 則定小六年
嶋村 健平
とうめいにんげんわたしのとなりのぶらんこに (63)
福島県 門田小一年
さとう ゆきこ
えい兵はおもちゃと同じ赤い服 (63)
パリ日本人学校
田中 路子
出稼ぎの父の長ぐつはいてみる (59)
青森県 小友小五年
羽場 重幸
向日葵(ひまわり)のうしろ向きあり反抗期 (63)
東京都 奧戸中一年
月村 広之
だいてねる明日もらわれていく子ねこ (57)
富山県 氷見東小四年
坂田 美紀
そして、これは……!と絶句した作品。
天国はもう秋ですかお父さん (61)
三重県 上野西小五年
塚原 彩
他の作品たちも、本当にすばらしい。
この感性を、ずっとずっと持たせ続けてやりたいものです。
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