日私教研からのお知らせ:所長室からのメッセージ

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日私教研からのお知らせ

AIは「ターミネーター」か「ドラえもん」か?

№ 50 (2018年9月)

記録的な酷暑、大雨、台風に悩まされながらも夏季研修会を概ね予定通りに終えることが出来ました。ご参加頂いた皆様を初め、各地区の研修会実施にご尽力賜った関係諸氏に心からの感謝を申し上げます。

《人間に生まれて良かった》

さて、今夏の研修では主に「私学教育の現状と課題」をテーマに現在進行中の教育改革、新学習指導要領に関する問題点等についてお話し致しました。その中でもとりわけAI(人工知能)と教育の関係について、少し重点を置いて取り上げさせて頂きました。

私達の身の回りにはペッパー君やAIスピーカーなどが浸透し初め、介護ロボットや手術支援ロボットなど次々と便利なAI搭載機器が出現しています。また、ビッグデータをAIの力を借りて読み解く専門職も登場し「風が吹けば桶屋が儲かる」的な現象をピタゴラスイッチのように可視化してくれる、学習指導のビッグデータを解析し、どこで躓きやすいか、その子供にどう指導すべきかをアドバイスするエドテックの実証実験も始まりました。
このように次々と私達が望む便利なものを生み出すAI技術、これを人々が四次元ポケットから次々と奇想天外な物を取り出す「ドラえもん」のようだと評するのも頷けます。

一方、軍事ロボットの開発も超速の進化を続け、次々とAI搭載の無人兵器が生まれています。いつかは人間のコントロールを振り切り、敵と見なした人間を害するのではないか、SF映画の世界がやってくるのではないか、そんな恐怖心からAIを「ターミネーター」と重ね合わせるのも頷けます。以前CNBCで放送された番組でAIロボット「ソフィア」に開発者デビット・ハンソンが「人類を滅亡させたいかい? お願いだからノーと言って」と質問したとき、ソフィアは「オーケー。私は人類を滅亡させます(OK, I will destroy humans.)」と答え、世界に衝撃が広がったのも記憶に新しいことです。AIについては故ホーキング博士が警鐘を鳴らし、ビル・ゲイツをはじめ名だたる人々がその暴走を防止するシステム開発に多額の投資と開発援助をしていると聞きます。

AIの進化は世界の枠組みを変え、私達の暮らしもそれに大きく左右されます。教育の世界でも脳科学の進化と相まって教育の仕組みを大きく変えることは当然のことと思います。それらを注視し、常にアンテナを張り続けることは教育関係者の責務ではないか、子供たちのためにも無理を承知でその姿勢を保ち続けるべきと私は思っています。

脳科学者の茂木健一郎氏は、AIに出来ないことは雑談だと言っています。秋の夜長、とりとめのない話をしながら一献!
人間に生まれて良かったと思う瞬間を楽しもうと思う今日この頃です。

所長 中川武夫

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