日私教研からのお知らせ:所長室からのメッセージ

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日私教研からのお知らせ

サクラの季節に添える「初心忘るべからず」

№ 48 (2018年4月)

全国の学校で新入生や新任の教職員を迎え、新年度がスタートいたしました。当研究所でも2名の新卒の新任職員が加わり、久しぶりに賑やかな年度初めを迎えております。

さて、この季節、あちこちで聞かれるのが「初心忘るべからず」、人間は物事に慣れると慢心しがちなもの、初めの頃の謙虚な心、志を忘れてはいけない、所謂「初志」を忘れるな、という意味で使われますがそれは誤りだといいます。

この言葉は室町時代、父観阿弥と共に日本の能を大成させた世阿弥の書「花鏡」に書かれています。「花鏡」は世阿弥が40歳の頃より約20年間にわたり悟り得た芸の神髄を書き継いだ伝書です。
本来の意味は、初心者の頃の己の未熟さ、恥ずかしい姿を忘れるな、一つ一つ苦労して乗り越えた過去を忘れるなというものです。加えて中堅には中堅の初心がある、老齢には老齢の初心がある、決して若者だけの問題ではない、生涯にわたって初心はあるのだと指摘しています。

さて学校においてはどうでしょうか? 教員は、ともすれば上から目線で生徒に接しがちです。また若手教職員に対しても無意識のうちにその心が働きます。知らず知らずのうちに言いっ放し、いわゆる一方通行型の指導を繰り返してしまいます。
始業式や朝礼で、あるいは初任者研修等においての指導はしっかりとするべきですが、その一方で常に己を顧みる=自省が大切です。主任には主任の、教頭には教頭の、校長には校長の初心があるからです。
上に立つものほど「初心」を忘れない、この実践の積み重ねが、教職員の信頼関係をより強固なものにする、加えて私学の大敵であるマンネリ化を防ぐ特効薬にもなる! そう思う窓辺を春風が通り過ぎて行く今日この頃です。

今年度も所員一同、皆様のお役に立つ研修会を実施すべく微力を尽くす所存でございます。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

所長 中川武夫

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