日私教研からのお知らせ:所長室からのメッセージ

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日私教研からのお知らせ

真に優れたローカルブランドはインターナショナルになる!

№ 42 (2017年6月)

全国から理事長先生、校長先生等の管理職の皆様が集う「私学経営研修会」が6月8日・9日の両日、神奈川県横浜市で開催されました。恒例の基調講演は開催県ゆかりの著名な方、今年は株式会社崎陽軒の野並直文社長が「横浜名物シウマイ物語」と題して講演をされました。

崎陽軒は明治41年に駅弁屋として創業しました。しかし、当時の駅弁はあまり売れなかったようです。その理由は、東京から大阪へ向かうお客はほとんどが東京駅でお弁当を買ってしまいます。帰りもまた、もうすぐ東京駅に着く手前の横浜でお弁当を買って食べる事はなかったためです。そこでなんとか横浜駅でお弁当を買ってもらえるようにと考えますが、横浜には当時名産品というものがありませんでした。根気よく探していると南京町でシュウマイが日本人に好評であったため、中華街の職人を招いて冷めても美味しいシュウマイの開発に乗り出します。色々試行錯誤を繰り返して豚肉に干したホタテの貝柱をミックスしたシュウマイが出来上がりました。昭和3年のことだったといいます。

その野並社長の経営理念の中に表題にもある「真に優れたローカルブランドをめざします」という一文があります。大手のやらないことをやる、余分なことに手を出さない、初めからインターナショナルブランドをめざすのではなくローカルブランドで良いのだ、真に優れたローカルブランドは結果としてインターナショナルになる。また、ニーバーの祈りのごとく「変えるべきものを変える勇気」、「変えてはならないものを変えない包容力」、「それを見分ける英知」などのお話を伺いました。

野並社長の話は私立学校の運営と共通する部分が多く、考えさせられる部分も多かったのではないかと思います。
少子化や教育改革の波の中で、ともすれば私たちは話題性のある手法を追い求め、進むべき方向を見失いがちです。しかし、私立学校は創立者の理想、すなわちローカルブランドともいうべき建学精神があります。大地に足を着けしっかりと前を向いて歩けば、崎陽軒の名の由来のごとく、岬(崎)に昇る太陽(陽)を拝むことが出来ると信じて進むべきと思いつつ「シウマイ」を買って帰路につきました。

末筆ながら本研修会開催にあたりご尽力賜った神奈川県私立中学高等学校協会をはじめ関係の皆様に衷心より感謝を申し上げます。

所長 中川武夫

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